マッドマックス 怒りのデスロード
https://movies-pctr.c.yimg.jp/dk/movies/poster-images/166046_03.jpg?fw=800&fh=1200&w=800&h=1200&pri=f&fill=true&up=false&fc=000000
moriteppei.icon マッドマックスを「フェミ映画」って言うのはよく聞くんだけど、むしろ自分はこの映画に出てくる、現代社会では障害者になる人たちがとても気になる。女がこれだけ「障害者」を殺す映画もそうないのではないか。リプロダクティブライツを取り戻せ!ってだけなら簡単な話だし、特に見るべきところ話の構造としてはないのだけど、支配者のイモータンジョーは肺が悪そうだし、彼の息子は足が悪かったり、鼻が悪かったり。逃げた女たちがイモータンの子だから「醜いに決まってる」などと言うところも引っかかる。最後は片腕がない(生まれつき?)障害者、かつ女のフュリオサが新しい救世主として祭り上げられ、障害者と女の対立が止揚されてるように見えた。 マッドマックス、めっちゃいいじゃん。映像最高でしょ。何を求めるのかは別だし、ぼくはああいう映画が好きではない(世紀末的設定が既に無理)けど、作品としては素晴らしいの一言で、特に音と映像のマッチングセンスはすごいですよね。映画の構造は「行き」と「帰り」のチェイスのみ。その「帰り」のチェイスが「行き」からクレッシェンドになってて興奮止まらないよね。フェミ的にどうたらってのはまあ言う人いるのはわかるんだけど、たぶん凡庸な「読み」になる。それよりもイモータルジョーの家族がいわゆる「障害者」なのが引っかかってて。女性と障害者の対立とも読めるというか。ここらへん上手く言語化できてないんだけど、そういうところが興味深い。